先端技術に古材をまとう新・古民家スタイルの家
所在地/五泉市 家族構成/夫婦+子ども1人 竣工/2008年8月 構造/木造軸組工法 延床面積136.34m²(41.32坪)1階 70.23m²(21.28坪)2階 66.10m²(20.03坪) 本体工事費/1,680万円
築80年・100年の古民家から移設した古材の梁と柱の直線が美しいリビング。壁紙にはワラを練り込んだ土佐和紙を使用した。
「古い家を見ると、運転中でも車を止めて、しばらく見とれてしまいます」と話すご主人。数年前にはご実家の近くにも古民家を再生した家が建ち、「古い日本家屋への憧れを募らせていた」と言います。奥様の理解も得て、古材を使った家づくりを計画し始めた矢先に出会った、地元の建築会社。「施工例の写真を見て、まさに『これだ!』と思いました」(ご主人)。
漠然と憧れていた古民家でしたが、設計について建築士と話を進めるうちに、「ただの古民家ではいけないと思いました」(ご主人)。省エネやエコの必要性が叫ばれる現代にあって、梁などの構造体を現しにした大空間の家は、ともすれば暖房効率の悪い、時代に逆行した家になりかねません。そこで、古材をまといながらも、機能面では最新の住宅に引けを取らない、オール電化、高気密・高断熱の家に。
古材を使いながら、最新の機能性を持たせた新・古民家スタイル。これから新居で初めての冬を迎えるご夫婦は、「冬の到来が楽しみ」と笑って話してくれました。
玄関土間は磯砂利の洗い出し仕上げ。障子で作ったシューズボックスが、和の趣を際立たせる。
緩やかなカーブを描く「むくり屋根」は、強度に優れた日本古来の技法。濡れ縁の桁を支える枝分かれした木材がユニークだ。
造り付けのテレビボードは、ベンガラ色の珪藻土でインテリアのアクセントに。
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