小さく構えて素材を追求 無垢材と土壁の住まい
所在地/新潟市 家族構成/夫婦+子ども2人 竣工/2009年3月 構造/木造軸組工法 延床面積118.19mm²(35.75坪) 1階65.30m²(19.75坪) 2階52.89m²(16.00坪)
ポイント
下見板で覆われた、木の温もりが伝わる外観。切妻屋根に深い軒という形は、
どこか懐かしささえ感じる。庭には、四季折々の表情が楽しめる草木を植栽。
約70坪の敷地に対して、あえてコンパクトにつくられたS邸。「最初は広い家を希望していたんです。でも、家の手入れや掃除のしやすさ、何より家族が常に近くに感じられる点を重視して、この大きさに決めました。あとは予算の問題で」と笑いながら話すご主人。
家を小さくした分、素材にはこだわりました。ご夫婦が選んだのは、木と土壁の住まい。「高気密・高断熱仕様ではなく、自然素材の家で、四季を感じて暮らしたかったんです」(ご主人)。S邸は、土を、床や天井、そして壁に丁寧に塗りこんだ、いわば「土造りの家」。断熱効果や調湿効果もある土造りの家は、湿度の高い新潟の夏でも、サラリとした空気が流れています。窓を開け放てば涼しい風が通り抜け、エアコンも不要とか
。太い無垢材の柱と梁、美しい木組み、そして土の壁。「自然素材に包まれた落ち着ける家です。癒されますね」(ご主人)。気持ちの良い自然素材が、爽やかで健やかな家族の暮らしを支えています。
訪れた人がまず驚くという、太い根曲がりの「とちの木」がLDKのシンボル。自然素材が持つ調湿性により、年中快適な住空間に。「居心地が良くて、ついついリビングで寝てしまうこともあります」(ご主人)。
【階段】リビング階段。階段中央の吹き抜けは、リビングに薪ストーブを設置した際に煙突を取り付けるためのスペースになる。
【キッチン】「掃除がしやすいように」と、造り付けのステンレス製キッチンを設置。「天板の高さやたっぷりの収納スペースなど、女性建築士が使いやすいキッチンを提案してくれました」(奥様)。
【子ども部屋】将来的に、4.5畳×2部屋に間仕切れる子ども部屋。物が増えた時のことを考え、簡易な工事でロフトを取り付けられる設計に。
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