程良い距離感を生む小さな箱の集合体
所在地/新潟市 家族構成/夫婦+子ども2人 竣工/2009年10月2009年10月構造/木造軸組工法 延床面積108.21m²(32.79坪) 1階74.14m²(22.47坪) 2階34.07m²(10.32坪)
小さな家のしあわせ
四方にせり出すように配置された箱に、2階部分が支えられる構造のK邸。箱と箱の間には程良い距離感が生まれ、実際の床面積以上に大きな暮らし方ができる。
越後平野のほぼ中央、飯豊連峰を見晴るかす田園風景に立つK邸。ご家族4人がそれぞれに居場所を確保しながら、程良い距離感を保って暮らせるように設計された住まいです。延べ床面積約33坪という空間を、いかに広く、大きく使うか。その回答として設計者が用意したのは「部屋同士の距離感」と「室内からの眺望」でした。
K邸の構造を大まかに言うなら、十文字に配置された4つの小さな箱に、2階部分の箱が支えられているカタチ。2階を支える箱には、それぞれ寝室、浴室、キッチン、階段室が割り当てられ、外にせり出した箱同士の間に生じる距離が、各室のプライバシーを保つ役割を果たしています。
さらに、その特異な構造から、1階リビングには柱などの構造体を必要としない角が生まれました。そのコーナーを全開口式の掃き出し窓にすることで、リビングからは雄大な越後平野の景色が一望の下に
距離感と眺望をコントロールすることで、小さく構えながらも大きく暮らせる、ユニークな住まいが生まれました。
2階の個室は吹き抜けで隔てられ、「隣り合う家同士」のような距離感が生まれている。吹き抜け上部の天窓は、さながら建物の間に覗く空のよう。
【リビング】見渡す限りの田園風景を取り込んだリビング。晴れた日には飯豊連峰から弥彦山まで見渡せる。
【浴室】タイル張りで仕上げた浴室。湯船に浸かれば、FIX窓から外の景色を楽しめる。
この家の平面図を見る
※ この記事に掲載したお宅の設計・施工会社については、ハウジングこまち編集部までお問い合わせください。